鳴り響け いぬのメロス


忘却の旋律

● 真夏のような陽気の中、てこてこ歩いて銀座へ行き、須山歯研へよって、好青年「歯」に会ってきたバウ。今書いた文章で、重要な部分は、「歩いた」というところ。そう、いぬは、歩く人だったんだバウ。歩く時間でココロを深め、音楽を聞き、自分の旋律も作るのだったのだ。忘れていた。

● 経済難だから、歩く。逆に「長距離歩くなんて、時間の贅沢な使い方だ」と言われたこともある。血気盛んな頃は、そんな言葉理解できなかったけど、残された時間というのを意識しだすようになると、なるほどと思う。

● とにかく、いぬのペースを思い出し始めた。歩いて歩いて旋律を作り続けたい。忘却の旋律が終わってしまい、ココロが揺り動かされたバウ。