いぬは日記のネタに文化作品の感想とか、夢ネタ、そのほか、単純な何かからのコピーとか、あまりしませんよね。ちょっとはしようかな。日本語吹き替えで見ることのできるDS9最後の話は「DS9撤退の日」。最近好きなんだよね、ウェイユンが。あ、でも、このことは、別の日に書こう。
近年、話を作るというお仕事は大変だと思います。設定とかでも、いままで、あらゆる種類の話のパターンが出尽くしているので、どんどん、きをてらった設定にしないと、見る人読む人に飽きられる。斬新にして客を引き付けないと、スポンサーが納得しないのかもね。
ちょっと話がずれるけど、西洋では何十年も前から「メロディー限界論」があるのですね。つまり、どんな新しいメロディーを書いても、どこかで聞いたことのあるものになっしまう。出尽くしてる、というわけなんです。だから、人智を超えた想像を絶するメロディーを、きをてらって書く風潮が近年あるんだね。アジアの視点からみたら、それはメロディーや和声ばかりに頼るからだといいたくなるけど、それは置いておきましょう。(またか)
この「DS9撤退の日」も、想像を絶する設定とかで、我々を魅了します。選ばれし者がベイジョーにドミニオンと不可侵条約提携をすすめたり。ドミニオンのものになったテロックノールにジェイクが残ってたり。結婚したてのロムとリータがすぐ別居したり。あら、作品の感想って、これだけかな。いや、なんというか、結構面白いんだよね。
このおもしろさ、ぴぐもんが前にいってたけど「TNGを見るつもりでDS9をみてはいけない」んだよ。あのおちゃらけで、軽薄なTNG。薄い人間描写のTNG。「SF的設定の未熟さや、稚拙な映像をけなす」ことがTNG鑑賞の楽しみの人もいますね。スタートレックを見るという行為に、そういった擦り込みが入っていて、DS9もその心構えで見ると、いつまでも、良さに気付かず楽しめませんね。
明るい未来的SFとの決別〜DS9宣言は、第2シーズンの「殺しの密告者」で行われています。DS9ではレギュラーメンバーに殺人犯人がいるんです。TNGでは考えられませんねぇ。犯人と分かっていても、保安チーフはうやむやにするし。殺人犯人だけでなく、いろいろな芳しくない過去を持った人がレギュラーなんです。TNGのような上流階級では無いんです。TNGで喧嘩があったとしても、最後は「わはは」で仲直りして終わったりしますね。DS9では、どんよ〜〜〜り。暗いまま終わります。
TNGのデイタやウォーフは天然ボケだけど、DS9の人たちは、確信犯的ボケ。だからウォーフ少佐がDS9に転属された時は、浮いてましたねぇ。別に過去の作品のキャラクタに頼らなくてもいいのに。
この「どんよりカラー」は1990年代を振り返ると、様々な作品に共通の雰囲気ではないでしょうか。PowerMacG4やiBook/iMacのスペシャルエディションもねずみ色だし。最近買ったFireWireのHDケースも。
で、そんなDS9の、第5シーズンの上映会を開きたいですね。
2000.3.5 @626